気になるたこ焼きのルーツとは?
2017.12.06
みなさんこんにちは^^!
粉もん文化の双璧と言えば、
「お好み焼き」と「たこ焼き」ではないでしょうか。
お好み焼きとたこ焼きは、
ルーツを探れば古代の「煎餅〈せんびん〉」や、
茶の湯の席などで供された「麩焼き」、
そして「もんじゃ焼き」や「一銭洋食」という、
同じ流れを辿っています。
では現在のたこ焼きは、
いつ頃、どのような経緯でお好み焼きとは違った道を辿ったのでしょうか。
たこ焼きの前身としてご紹介したいのが「明石焼き」です。
文字通り、兵庫県明石市を中心にした郷土料理で、
現地では「玉子焼き」と呼ばれています。
明石焼きが食されるようになったのは、
江戸時代とも、明治時代とも言われますが、
現在まで続く独自の立ち位置を占める粉ものといえるでしょう。
そして中に入っているタコが、
たこ焼きの成立に大きな影響を与えるのです。
そしてご紹介すべき二つ目が、
「ラヂオ焼き」です。
聞きなれない面白い名前ですが、
簡単に言うとたこ焼きのタコに代わりに、
牛スジ肉やコンニャクを煮たものを入れたものです。
発祥ははっきりしませんが、
明治や大正期から食べられていたともされます。
また、昭和8年に大阪の今里というところで、
福島県会津出身の遠藤留吉さんという方が、
明治・大正時代からあったコンニャクを入れたラヂオ焼きに、
牛スジ肉入れて販売を始めたという説もあります。
ラヂオ焼きを食べたお客さんがこんなことをつぶやきます。
「大阪では肉かいな。明石では、タコを入れとるで」。
先ほど説明したタコの入った明石焼きのことですね。
遠藤さんは、具にタコを使い、「たこ焼き」と命名して売り出したのです。
これが、たこ焼きの誕生物語とされます。
たこ焼きはまたたく間に人気を博し、
全国へと広がっていき、大阪の食文化を代表する食べ物となりました。
粉もの文化の双璧のお好み焼きとたこ焼き。
ルーツは一緒でも、辿ってきた歴史は、それぞれ独自なものですね。