たこ焼きのルーツとは?
2017.09.26
みなさんこんにちは^^!
粉もん文化の双璧と言えば、
「お好み焼き」と「たこ焼き」ではないでしょうか。
お好み焼きとたこ焼きは、
ルーツを探れば古代の「煎餅〈せんびん〉」や、
茶の湯の席などで供された「麩焼き」、
そして「もんじゃ焼き」や「一銭洋食」という同じ流れを辿っています。
では現在のたこ焼きは、いつ頃どのような経緯で、
お好み焼きとは違った道を辿ったのでしょうか。
たこ焼きの前身として二つほどご紹介しなければならないものがあります。
まず一つが「明石焼き」です。
卵と出汁、浮粉〈うきこ〉や沈粉〈じんこ〉と呼ばれる、
小麦粉でんぷんの粉と小麦粉を混ぜたものの中に、
タコを入れて丸く焼いたものです。
皆さんの思い浮かべるたこ焼きを、
ひとまわり大きくしたもので、ふわふわの食感です。
ソースなどをかけるのではなく、添えて出される出汁汁に浸けて食べます。
その明石焼きの中に入っているタコが、
たこ焼きの成立に大きな影響を与えるのです。ご紹介すべき二つ目が、「ラヂオ焼き」です。
聞きなれない名前ですが、たこ焼きのタコに代わりに、
牛スジ肉やコンニャクを煮たものを入れたものです。
昭和8年に大阪の今里というところで、
遠藤留吉さんという方が、
明治・大正時代からあったコンニャクを入れたラヂオ焼きに、
牛スジ肉入れて販売を始めたという説もあります。そして、昭和10年。
ラヂオ焼きを食べたお客さんがこんなことをつぶやきます。
「大阪では肉かいな。明石では、タコを入れとるで」。
タコの入った明石焼きのことですね。
遠藤さんは、具にタコを使い、
「たこ焼き」と命名して売り出したのです。これが、たこ焼きの誕生物語とされます。
たこ焼きはまたたく間に人気を博し、
全国へと広がっていき、大阪の食文化を代表する食べ物となりました。
粉もん文化の双璧のお好み焼きとたこ焼き。
ルーツは一緒でも、辿ってきた歴史は、それぞれ独自なものです。
身近なものでありながら、歴史を知ると奥深い。
次に食べる時には味わいが増すかも知れませんね。